日吉:まずは、ハンキー パンキーが生まれるまでのヒストリーを教えて頂けますか?

前田:ハンキーパンキー社は、ある女性のリアルな悩みがその始まりです。彼女は大学教授で、働く女性=パンツスタイルで威厳を保つという時代だった当時、パンツスーツを愛用して教壇に立っていました。そんな彼女の悩みは、黒板に向かう後ろ姿のパンティライン。視線が気になるのでGストリングスというラインが出ない下着を使っていたんですが、これが食い込んで不快…。この悩みを親友に打ち明けたところ、器用な親友は快適ははき心地でかつラインが響かないアンダーウェアを手作りしてあげたんです。この2人こそ、ハンキ― パンキーの創始者です。

日吉:女性のリアルストーリーからスタートしているんですね!

前田:そうなんです。その後、快適という評判が広まって私にも作って!という声が高まり、創業したのです。面白い歴史ですよね!

日吉:創業者自身がユーザーだったから、より快適にというあくなき追及がされ、完成度も上がったのですね。前田さまがハンキ― パンキー社を知ったのはいつ頃ですか?

前田:2008年、友人に紹介されました。下着の輸入もトライしてみたかったんですが、ハードルが高くて…。でもこれは私自身が試し「楽しくて気持ち良い!」て感動して、日本でも広めたいと思ったんです。

日吉:製造過程にも「本物」の秘密があるそうですが、前田さまは工場にも行かれたとか。

前田:ニューヨークのクイーンズにある工場を訪れました。「本物」の秘密ですが、まずは、1枚のタンガを作るのに6種類以上の異なる素材を使い分けて完成していること。色がきれいにそろっているのでわかりにくいですが、太い部分は丈夫で伸縮する素材、見ごろに当たる部分はやわらかい素材など快適にはけるよう、各部分に最適な素材を採用してるんですよ。また、その異なる素材をカラーを合わせて染め上げているのもすごい!様々なライトの元で色のチェックを厳しく行い色がかわらないようにしているんです。

日吉:微々たるずれも許さないカラーへのこだわり、凄いですね。

前田さま:彼らの命はカラーですから。コピーしようとしてもここまで徹底した色遣いは真似できないでしょう。カラーバリエーションと生産体制、チェック体制こそがハンキ―パンキー社のオリジナリティです。

日吉;追及を重ねて完成させた技術、製法、チェック体制を守り続けている土壌が素晴らしい!だから唯一無二の高いクオリティなのですね。

前田:2つ目の「本物」の秘密は、生産地と雇用へのこだわりです。ニューヨーク内、つまり彼女たちの目が届くところで生産すること、そこでクオリティコントロールを守っているわけです。さらに、移民の町ニューヨークで女性の雇用にこだわり、雇用者には正当に賃金を払うことで社会的地位を守ることも大事にしています。このポリシーには、同じ働く女性として感動します。

日吉:日本の女性にも、もっとこういったハンキ―パンキー社のポリシーも知って愛用して頂きたいです。でも日本ではまだこういったタンガの形に抵抗感のある女性も多いですよね。

前田:Tバックのような食い込むイメージがあるんでしょうね。1回はいて頂ければ全く別物だって感じてもらえるはず!はき心地がまるで違うから手放せなくなりますよ。

日吉:ハンキ―パンキーを楽しむコツも教えて頂けますか?私がプレゼントした方はゴルフの時に快適で可愛くて最高!って言ってましたが。

前田:たしかに、これはスポーツにも最適ですよ!スポーティーなアンダーウェアって普段履けなかったりしますが、これは両立できる。私もヨガの時楽しんでいます。履いてないみたいに軽やかだし、色が楽しいからウェアに合わせて見えないおしゃれをエンジョイできます。スポーツ、着物、タイトなボトムス、リラックスウェア…どんなシーンでも楽しめる「本物」です。

日吉:どんな時でも履けるのは嬉しいですよね。色選びのポイントやおすすめの色も教えて頂けますか?

前田:服では選ばない鮮やかな色を選んだり、Tシャツと合わせたりするのがオススメ。ハンキ―パンキーのカラーバリエーションは他にはないものばかりですから。昨年はネオンカラー、今年はストロングカラーと、ファッションのトレンドカラーを新作に取り入れているのが魅力です。

日吉:健康美人フォーラムのお客様に一番人気のカラーもきれいなRedです。各色集めてくるくる巻いて収納するとお花畑みたいできれい!そして、はき心地も抜群ですよね。

前田:ヒップラインに響かず食い込まない、絶妙にうまくできています。研究の賜物!また、2サイズ展開ですがかなり幅広いサイズをカバーしています。これも選び抜いた素材をつかっているからこそですね。下着=締め付けられるものという概念にとらわれている方も多いですがハンキ―を履くと、この呪縛から解放されます!

日吉:みなさんしめつけられるのが当たり前になってて、色素沈着やヒップラインの崩れがアンダーウェアからきているということが意外と知られていないようです。

前田:もったいない…。アンダーウェアはピンからキリまで。履くのに勇気がいったり先入観があったりするかもしれないけれど、とにかく一度「本物」を感じてほしいです。いくらでも集めたくなるカラーバリエーション、「健康的なセクシー」を叶えてくれるエレガントで上品なデザイン。これこそ、ハンキ―パンキーが「本物」として広く受け入れられ、セレブにも愛用されるポイントですね。

日吉:「本物」の快適さを一度感じて下着選びをたのしんでいただきたいですね。本日はありがとうございました。

前田千鶴

(株)アオイ取締役副社長
昭和36年6月10日 神戸出身
昭和55年4月1日(株)アオイ入社(東京店)
平成9年6月より現職。
株式会社アオイ創業者の長女としてインポートファッションに従事。ブランドの導入,や海外交渉などを担当する。
アオイはFENDI,FERRAGAMO,Bottega Veneta,BVLGARI等、数多くのブランドを日本に紹介し、その成長の礎を築いた。

2008年に経営コンサルタントの友人からハンキーパンキーを紹介され、企業理念と製品の素晴らしさに感動。ビジネスを開始する。


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